今回は「自律神経の反応のしくみ」と「夏バテ」との関係について、少し専門的な視点からお話しします。
★人の体はどうやってストレスに反応するのか?
私たちの体は、外からの刺激やストレスに対して、自律神経を使って反応しています。
まず最初に働くのは、いわゆる「戦う・逃げる」反応を担う交感神経です。暑さ・疲れ・睡眠不足などに直面すると、体は交感神経を優位にして何とか乗り切ろうとします。
ところが、強すぎる刺激や長期間続く負荷にさらされると、体を守るために“ブレーキ”がかかります。このときに優位になるのが、背側迷走神経です。
この切り替えは無意識のうちに起こり、「もう無理だから休んで」という体からのメッセージとも言えます。
★夏バテもこの反応の流れにそって起こる
夏バテも、はじめは交感神経でがんばる段階から始まります。
これがいわば夏バテの初期段階で、次のような症状がよく見られます:
・眠りが浅い
・食欲が落ちる
・だるさや頭のぼんやり感
・胃腸の重さやむくみ感
・午後になると疲れて動けない
この段階であれば、体はまだ「がんばれば回復できる」状態ですが、ここを過ぎると…
★次の段階=「本格的な夏バテ」
負荷が蓄積し続け、背側迷走神経が優位になると、体はシャットダウンモードに入ります。
・何をしても疲れがとれない
・胃腸の動きがほとんど止まっている感じ
・睡眠がめちゃくちゃ(寝つけない・途中で目が覚める)
・気力が湧かない、メンタルが落ち込む
・ぎっくり腰や寝違えなど、急な不調が出る
ここまで来ると、自然回復には時間がかかることが多く、日常生活にも支障が出てきます。
★早めのケア・生活習慣の見直しが、結果的に早く「楽」になる
夏バテの初期段階で、
・体のめぐりを良くする
・呼吸を深める
・内臓の緊張をゆるめる
といったケアをしておくと、交感神経と副交感神経のスイッチが整い、回復がぐんと早まります。
「ちょっと調子が落ちてきたかな?」という段階で体を整えておくことが、不調を長引かせない大きなポイントになります。
ご自身の体の声に気づいたときが整えどきです。
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