顎の痛みと「歪んでいる感じ」で来院された高校生の症例

横浜市鶴見区のてらお整体院 石井です。

当院では、首・肩・腰の痛みや、自律神経の乱れに伴う不調に対して、身体全体の緊張やバランスを見ながら施術を行っています。

今回は、顎の痛みと「顎が歪んでいる感じ」でご来院された高校生の症例です。

顎の痛みというと、顎関節や噛み合わせだけの問題と思われることがあります。
もちろん、顎関節そのものの確認は大切です。

ただ、顎の動きには、咬筋などの噛む筋肉だけでなく、首・肩・喉まわりの筋肉、姿勢、勉強中の頭の位置、スマホの使い方、筋トレのやり方などが関係していることもあります。

今回の症例は、顎の痛みだけでなく、首や肩、腰の状態、生活習慣も含めて確認しながら施術を進めた一例です。

ご来院時のお悩み

主なお悩みは、顎の痛みと、顎が歪んでいるように感じることでした。

来院時は左顎に痛みがありましたが、前日は右側が痛かったとのことでした。
痛みの場所が一定せず、左右で感覚が変わる状態でした。

何かをしたときだけ痛むというより、じっとしていても痛みが続いているとのことでした。
ただし、横になっていると少し楽になるとのことでした。

そのほかに、右肩の違和感と腰の痛みもありました。

服薬はありませんでした。

初回の状態

立った状態で身体を確認すると、頭は左側に傾き、左側が下がって右側が上がっているように見えました。

肩は左肩が上がり、右肩が下がっていました。
骨盤は左側が上がっていました。

全体として、頭・肩・骨盤の位置に左右差が見られる状態でした。

筋肉の状態を確認すると、腸骨筋や咬筋に硬さが見られました。
咬筋は、噛むときに働く筋肉です。顎の痛みやこわばりと関係しやすい部位です。

顎の痛みではありますが、顎だけを強く操作すればよい状態ではないと考えました。

身体全体の左右差、首・肩・喉まわりの緊張、顎まわりの硬さを含めて整える方針で施術を行いました。

施術内容と経過

初回

施術では、骨盤と背骨の調整を行いました。

あわせて、僧帽筋、胸鎖乳突筋、咬筋、喉の前側の筋肉など、顎や首まわりに関係する筋肉の緊張をゆるめる施術を行いました。

顎そのものを無理に動かすのではなく、顎に負担がかかりにくい身体の状態を作ることを意識して施術しました。

2回目

前回から4日後

前回からの変化を確認すると、左右で顎の感覚が違うとのことでした。

左の歯と歯の間が、右に比べて広い感じがするとのことでした。
また、右肩にはモヤッとした違和感が残っていました。

この日は夏バテ気味の様子があったため、無理に施術は行わず、身体の状態を確認するだけにしました。

体調が落ちているときに刺激を入れすぎると、かえって負担になる場合があります。
そのため、この日はチェックのみで終了しました。

3回目

前回から3日後

痛みはありませんでしたが、顎の違和感は残っていました。

食べているときは普通とのことでした。
ただ、顎を動かしていないときに、左側が右より開いているような感じがするとのことでした。

身体の状態を確認すると、立った状態での骨盤と肩甲骨の位置に左右差が見られました。
仰向けになったときにも、骨盤の左右差が残っていました。

施術は初回と同じ方針で行いました。
骨盤と背骨を調整し、僧帽筋、胸鎖乳突筋、咬筋、喉の前側の筋肉の緊張を整えました。

4回目

前回から3日後

顎の違和感はまだ残っていました。

一方で、右腕の違和感や腰の痛みは減ってきていました。

身体の状態を確認すると、立った状態での骨盤の左右差はまだ見られました。
ただし、仰向けになったときの骨盤の左右差は目立たなくなっていました。

施術では、骨盤、背骨、頭蓋骨の調整を行いました。
あわせて、僧帽筋、胸鎖乳突筋、咬筋、喉の前側の筋肉をゆるめる施術を行いました。

5回目

前回から5日後

この日は、朝から右顎に痛みがあるとのことでした。

また、前日から首の痛みも出ており、来院当日も痛みが続いていました。
首は動かさなくても痛い状態でした。

生活習慣を確認すると、前日は勉強を4時間、スマホを1時間ほど行っていたとのことでした。

また、腹筋のトレーニングをしているとのことだったため、やり方を確認すると、首に負担がかかりやすい方法で行っていました。

顎の痛みと首の負担は、無関係とは言い切れません。
首まわりに強い緊張が出ると、顎まわりの筋肉にも影響が出ることがあります。

施術は前回と同じ方針で行い、あわせて首に負担がかかりにくい腹筋トレーニングのやり方をお伝えしました。

6回目

前回から11日後

肩は気にならなくなったとのことでした。

顎については、右顎に違和感が残っていました。

施術では、骨盤、背骨、頭蓋骨の調整を行いました。
特に、側頭骨や蝶形骨の調整を注意深く行いました。

顎の動きには、側頭部や頭蓋の緊張も関係することがあるため、顎まわりだけでなく、頭部全体のバランスも確認しながら施術を行いました。

7回目

前回から7日後

この日は、右顎に痛みがあるとのことでした。

前日に口腔外科を受診し、痛み止めを処方されたとのことでした。
ただ、まだ服用はしていないとのことでした。

口腔外科を受診されたことは、顎の痛みが続く場合には大切な対応です。
整体では、骨や関節そのものの診断はできません。必要に応じて医療機関で確認してもらうことは重要です。

施術では、骨盤、背骨、頭蓋骨の調整を行いました。
また、顎まわりの筋肉の調整も行いました。

この頃、顎まわりの筋肉が硬くなりやすい要因として、ふだんあまり話さないことも関係している可能性があると考えました。

話す機会が少ないと、口まわりや顎まわりの筋肉を動かす機会も少なくなります。
それが直接の原因とは言い切れませんが、顎まわりのこわばりに関係している可能性はあります。

そこで、無理のない範囲で口を動かす目的で、本を声に出して読んでみることをお伝えしました。

8回目

前回から7日後

不快感は減ってきたとのことでした。

また、口を動かすように意識しているとのことでした。

施術では、前回と同じく、骨盤、背骨、頭蓋骨の調整を行い、顎まわりの筋肉の調整も行いました。

顎の痛みそのものだけでなく、口を動かす感覚や、首・肩まわりの緊張も確認しながら進めました。

9回目

前回から6日後

調子はよいとのことでした。

顎の位置には多少左右差が残っているように見えましたが、痛みは減ってきている様子でした。

施術では、前回と同じ方針で、骨盤、背骨、頭蓋骨の調整と、顎まわりの筋肉の調整を行いました。

10回目

前回から14日後

調子はよく、顎が歪んでいる感じもしないとのことでした。

身体の状態を確認すると、立った状態での骨盤の高さの左右差は目立たなくなっていました。
仰向けになったときの骨盤の位置の左右差も目立たなくなっていました。

施術者から見ても、初回に比べて身体全体の左右差や過緊張はかなり落ち着いている状態でした。

施術は前回と同じ方針で行いました。

本人の顎の痛みや違和感が軽くなり、身体全体の左右差や過緊張も目立たなくなっていたため、今回で施術を終了しました。

同時に施術した症状

右腕の違和感
腰痛

考察

今回の症例は、顎の痛みと「歪んでいる感じ」で来院された高校生のケースです。

来院時は、痛みの出る場所が一定せず、左顎が痛い日もあれば、右顎が痛い日もある状態でした。
また、横になると楽になることから、姿勢や身体全体の緊張が関係している可能性も考えられました。

身体を確認すると、頭・肩・骨盤の位置に左右差があり、咬筋や腸骨筋にも硬さが見られました。

顎の痛みではありますが、実際には首・肩・腰の状態、勉強中の姿勢、スマホの使用、腹筋トレーニングのやり方、口を動かす機会の少なさなど、複数の要因が関係していた可能性があります。

特に、首に負担のかかる腹筋トレーニングは、首まわりの緊張を強め、顎まわりにも影響を与えることがあります。
また、ふだん話す機会が少ない場合、口まわりや顎まわりの筋肉を動かす機会が減り、こわばりにつながることもあります。

もちろん、それだけが原因とは言い切れません。

ただ、顎の痛みを顎だけの問題として見るのではなく、身体全体の緊張や生活習慣も含めて確認することが大切だと考えられる症例でした。

今回の経過では、顎の痛みや違和感に波がありました。
一度良くなったように見えても、勉強姿勢やスマホ、トレーニングの影響で首や顎に負担がかかると、痛みが戻ることもありました。

その後、施術と生活習慣の見直しを続ける中で、右腕の違和感や腰の痛みは減り、顎の不快感も少しずつ落ち着いていきました。

最終的には、本人の「歪んでいる感じ」がなくなり、身体全体の左右差や過緊張も目立たなくなったため、施術を終了しました。

顎の痛みは、生活習慣や首の負担と関係することがあります

顎の痛みがあると、顎関節や噛み合わせだけが原因のように感じるかもしれません。

もちろん、顎関節そのものの確認は大切です。
痛みが強い場合、口が開きにくい場合、噛み合わせに違和感がある場合、痛みが続く場合は、まず歯科・口腔外科で状態を確認してもらうことが大切です。

そのうえで、骨や関節に大きな問題はないと言われているものの、顎の痛みや違和感が続く場合には、首・肩・背中・骨盤のバランスや、日常生活での身体の使い方が関係していることもあります。

たとえば、

  • 長時間の勉強姿勢
  • スマホを見る姿勢
  • 首に負担のかかる腹筋トレーニング
  • 食いしばり
  • 口を動かす機会の少なさ
  • 首や肩のこわばり
  • 腰や骨盤まわりの左右差

などが、顎まわりの緊張に影響することがあります。

当院では、顎だけを見るのではなく、首・肩・背中・骨盤を含めて身体全体の状態を確認しながら施術を行っています。

顎の痛みや違和感が続いている方は、まず医療機関で状態を確認したうえで、筋肉の緊張や身体全体のバランスが関係していそうな場合には、整体も選択肢の一つとしてご検討ください。

横浜・鶴見の整体【痛みと自律神経の専門院】てらお整体院